手術、抗がん剤治療、放射線治療を組み合わせた患者さんに最善の治療法を提示いたします。
肋骨での制限がある食道がん手術において、ロボットは特に有用で、精密な手術が可能です。100%小さな傷(ロボットまたは胸腔鏡・腹腔鏡)での手術を行っています。
ロボット手術プロクター(指導医)を「食道」と「胃」2つの領域で持っている医師は九州で3名のみです(2023年12月時点)。
Videoはロボット支援下手術(ダヴィンチ)での左反回神経周囲リンパ節(食道がんの転移が多い領域)の郭清ビデオです。
細い神経を温存しながらリンパ節を含む脂肪組織を切除します。
神経を牽引したり、電気メスの熱が伝わると神経麻痺が起こり、声帯の動きが悪くなってしまいます。
ロボットの道具は手振れ防止機能があり、細やかな手術が可能です。
現在、反回神経麻痺は非常に少なくなっています。
また、当院でのこの取り組みの工夫が2020年の手術手技研究会でビデオ賞を受賞しました。
NIM(Nerve Integrity Monitoring)システムを使用し、反回神経に直接APS電極を装着する方法です。
図4 食道がんの反回神経周囲リンパ節郭清
細い神経を温存しながら転移頻度の高いリンパ節を切除してゆきます(動画)
神経を電気刺激しながら、神経に異常がないことを確認しながら手術を行っています。