ヘルニアとはお腹の壁や腹腔内に”すきま”ができ、そこに腸などの臓器が脱出している状態を指します。腸が脱出することが多いので、一般には脱腸と言われていますが、いろいろな臓器が脱出します。このうち足の付根(鼠径部)のヘルニアを「鼠径ヘルニア」といいます。臍にできるヘルニアはちまたでは「デベソ」と呼ばれたりします。放っておくと嵌頓(かんとん)など重大な合併症を起こすことがあり手術が勧められます。
そけい部にできるヘルニアが頻度が高いですが、脱出する場所によって、
・外鼠径ヘルニア
・内鼠径ヘルニア
・大腿ヘルニア
などがあります。
外鼠径ヘルニアの頻度が最も高く、小児例のほとんど全て、成人例の約70%を占めます。嵌頓を起こすのは、外鼠径ヘルニアが多いとされています。
大腿ヘルニアは症状が強いことが多いとされています。
その他、腹部のヘルニアとしては
・閉鎖孔ヘルニア・腹壁瘢痕ヘルニア・臍ヘルニア・白線ヘルニア
などがあります。